一口馬主の収支のリアル、公開。一口馬主を始める前に知っておきたい費用のこと

2020-06-17

一口馬主の収支のリアル、公開

 

最近流行ってますね、一口馬主。キャロットクラブやシルクレーシングなど人気のある一口馬主クラブで人気馬に申し込みが殺到し出資困難な状況がたびたび見受けられ、競走馬の一口価格はぐんぐん上昇し、まさに一口馬主バブルではないかと感じる次第です。

そんな中、これから一口馬主を始めたい人にとって気になるのは、実際のところ儲かるのか?ではないでしょうか。インターネットで「一口馬主 収支」と検索したりして色々調べてみましたが、詳しく収支をまとめているブログはほとんど見つかりませんでした。そこで一口馬主歴9年でそれなりにデータ収集できている私が、実際の収支を公開します。今回の記事では、実際に私が出資した競走馬の収支を分析して、投資家目線から一口馬主は儲かるのか?を検証していきたいと思います。

一口馬主の収支、こうなってます

まず1頭目、レッドアヴァンセ。2015年11月21日に京都競馬場でデビューして2018年11月18日のマイルチャンピオンシップ(G1)出走を最後に引退するまで3年間、通算20戦4勝2着5回3着2回。重賞こそ勝てなかったものの牝馬三冠皆勤、G2の阪神牝馬Sで2着、G1のヴィクトリアマイルで3着などかなり頑張ってくれた馬でした。そのレッドアヴァンセの収支はこちら↓

※スマホ等の小さい画面では見にくいかもしれません、すみません

収入 支出 収支 月 収支 total
日付 分配金 その他 馬代金 維持費 会費 その他
2014/9 165,802 -165,802 -165,802
2014/11 5,600 -5,600 -171,402
2014/12 1,500 -1,500 -172,902
2015/1 1,500 -1,500 -174,402
2015/2 1,500 -1,500 -175,902
2015/3 1,500 -1,500 -177,402
2015/4 1,500 -1,500 -178,902
2015/5 1,500 -1,500 -180,402
2015/6 1,500 -1,500 -181,902
2015/7 1,500 -1,500 -183,402
2015/8 1,500 -1,500 -184,902
2015/9 1,500 -1,500 -186,402
2015/10 1,500 -1,500 -187,902
2015/11 1,500 3,920 -5,420 -193,322
2015/12 1,500 -1,500 -194,822
2016/1 1,500 -1,500 -196,322
2016/1 11,757 +11,757 -184,565
2016/2 1,500 -1,500 -186,065
2016/2 9,772 +9,772 -176,293
2016/3 1,500 -1,500 -177,793
2016/3 30,393 +30,393 -147,400
2016/4 1,500 -1,500 -148,900
2016/4 4,194 +4,194 -144,706
2016/5 1,500 -1,500 -146,206
2016/5 10,802 1,180 +11,982 -134,224
2016/6 1,500 -1,500 -135,724
2016/6 11,655 +11,655 -124,069
2016/7 1,500 -1,500 -125,569
2016/8 1,500 -1,500 -127,069
2016/9 1,500 -1,500 -128,569
2016/10 1,500 -1,500 -130,069
2016/10 5,747 +5,747 -124,322
2016/11 1,500 3,920 -5,420 -129,742
2016/11 15,005 +15,005 -114,737
2016/12 1,500 -1,500 -116,237
2017/1 1,500 -1,500 -117,737
2017/2 1,500 -1,500 -119,237
2017/2 12,692 +12,692 -106,545
2017/3 1,500 -1,500 -108,045
2017/4 1,500 -1,500 -109,545
2017/5 1,500 -1,500 -111,045
2017/5 2,638 10,333 +12,971 -98,074
2017/6 1,500 -1,500 -99,574
2017/6 18,739 +18,739 -80,835
2017/7 1,500 -1,500 -82,335
2017/8 1,500 -1,500 -83,835
2017/9 1,500 -1,500 -85,335
2017/9 27,043 +27,043 -58,292
2017/10 1,500 -1,500 -59,792
2017/11 1,500 3,360 -4,860 -64,652
2017/11 3,856 +3,856 -60,796
2017/12 1,500 -1,500 -62,296
2017/12 25,583 +25,583 -36,713
2018/1 1,500 -1,500 -38,213
2018/2 1,500 -1,500 -39,713
2018/3 1,500 -1,500 -41,213
2018/4 1,500 -1,500 -42,713
2018/5 1,500 -1,500 -44,213
2018/5 35,914 13,953 4,670 +45,197 +984
2018/6 1,500 -1,500 -516
2018/6 28,861 +28,861 +28,345
2018/7 1,500 -1,500 +26,845
2018/8 1,500 -1,500 +25,345
2018/9 1,500 -1,500 +23,845
2018/10 1,500 -1,500 +22,345
2018/11 1,500 2,800 -4,300 +18,045
2018/11 16,982 +16,982 +35,027
2018/12 1,500 -1,500 +33,527
2018/12 12,733 +12,733 +46,260
2019/1 1,500 -1,500 +44,760
2019/2 54,024 +54,024 +98,784
引退
total 284,366 79,490 165,802 75,000 0 24,270

・日付:年/月
・収入 分配金:レースに出走して稼いだ賞金。
・収入 その他:年次精算で受け取ったお金。2019年2月は保険払戻金や引退精算など。
・支出 馬代金:一口出資金。
・支出 維持費:東京サラブレッドクラブの場合、毎月一口あたり1,500円支払い固定。引退時に差分を一括清算されます。
・支出 会費:東京サラブレッドクラブの場合、毎月3,024円支払い(消費税8%の場合)。レッドアヴァンセと同時期に出資している馬の頭数で割ると正確な数字が出せますが、計算がややこしくなるので省略しています。
・支出 保険料:毎年11月に支払い。馬の年齢と価格によって変わります。

・収支 月:毎月の収入または支出の合計金額
・収支 total:毎月の収支を足していったもの。プラスになると黒字化したと判断できる。

 

個人的に見やすくするために収入と支出の行をわけています。それによって、例えば2016/1が2回あったりしますが計算上問題ありません。

レッドアヴァンセの生涯競走成績については、netkeibaをご確認ください。

レッドアヴァンセ 競走馬データ

 

一口馬主の収支 分析

まず結論から言うと、レッドアヴァンセに一口出資して、生涯収支は+98,784円となりました。大多数がマイナスとなる一口馬主の中でプラス収支になる馬は少なく、優秀な成績だと言えます。

一口の出資金は175,000円。私は出資金一括払いによる割引5,250円、ポイントを3,948円分使用しているので、-165,802円からのスタートとなりました。

毎月支払う維持費、年1回支払う保険料でマイナスを増やしつつ、レースで稼いだ獲得賞金でプラスを増やしていき、ようやく収支トータルがプラスに転じたのが2018年5月、レッドアヴァンセが5歳の時、G2 阪神牝馬Sで2着となった後でした。その後G1 ヴィクトリアマイル3着、G3 富士S3着、G1 マイルチャンピオンシップ7着で賞金を加算し、引退後の精算金を受け取り、+98,784円で締めくくりました。

なお、今回の計算に毎月支払うクラブ会費3,024円を含んでいないので、仮にレッドアヴァンセ1頭だけ出資していた場合、単純計算で3,024円×50ヵ月 = 151,200円のクラブ会費支払いがマイナス計上されます。要するに1頭だけ出資していたらクラブ会費で赤字となります。私は同時に3~4頭出資馬のいる状態でしたので、÷4すれば比較的正確な数字になるのではないでしょうか。

一口馬主2

最初の出資金+毎月削られる維持費とクラブ会費を、競走馬の賞金だけで上回らなければならない、大変過酷

もともとレッドアヴァンセの募集価格が7,000万円、1口あたり175,000円と平均より高かったので、収支がプラスに浮上するまで時間がかかりました。

一口馬主に出資する際、一口出資金の価格ばかり気にしがちですが、負担が大きいのは毎月の維持会費だと思います。レッドアヴァンセの場合、維持会費で支払った合計は75,000円でした。一口価格の代金をレースの賞金だけで回収するだけでも大変なのに、毎月維持会費を払わねばなりません。出資馬が引退するまで毎月支払いが続きます。これは大変な事ですよ。

 

成功できる馬は一握り、馬への愛情で様々な不満をカバーできるか?

まずこれから一口馬主を始めたいと思ったら、費用のことをしっかり理解してから始めるのをおすすめします。複数頭出資したら毎月どんどん出費がかさんできますし、少頭数ならクラブ会費が重しになり、重賞を勝てるくらいの馬に巡り合わないとプラス収支にするのは限りなく困難となります。

多数のクラブで1世代何十頭にも出資し、収支を平準化している一口馬主ファンの人もそれなりに見受けられますが、超多頭数出資はG1馬を引ける確率が高くなる一方で未勝利、500万下で頭打ちとなる馬も多数出資することになり、トータルでプラスにするのは限りなく困難でしょう。採算度外視すれば、毎週出資馬が複数頭出走して、十分楽しむことはできますが。

出資馬がレースに出走するとなるとそれだけでワクワクできますし、レースで勝った時の感動は素晴らしいものがあります。

一口馬主1

「投資」として一口馬主はありなのか?

とにかく競馬が好き、馬が好きであるのが一口馬主をはじめる第一条件。仮に競馬に全く興味のない人から投資家目線で投資として一口馬主はどうか?と聞かれたら、全くおすすめできないと答えるしかないでしょう。収支がプラスになる馬は限られた一握りだけ。大体半数の馬は未勝利戦すら勝ち上がれず引退していきます。

出資愛馬の成長にワクワクし、次のレースはどこになるかドキドキし、現地の競馬場に赴いて出資馬のレースを観戦して全力で応援する、収支抜きに楽しんだ人が勝ちではないかと思います。

結論を言うと、

「一口馬主をやりたきゃ収支なんて細かいこと気にせず、馬大好きで押し切るべし、お金はかかるけど(笑)」

以上となります。

1度出資したら、出資馬が引退するか、クラブを退会して出資権利を放棄するかまで毎月維持費を支払う必要があります。じっくり何度も考えてから、一口馬主への参加をお勧めします。

 

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